ヨガで筋肉はつく?つかない?ヨガで筋肉をつけるためのコツを解説!

体をやわらかくする、というイメージの強いヨガですが、実は、ボディメイクにも高い効果を発揮します。ゆったりと身体を動かしただけなのに、汗が出たり、筋肉痛になったりしたことはありませんか?

今回は、ヨガで筋肉はつくのか、筋肉がうまくつかないときの原因と、ヨガで筋肉をつけるためのコツをご紹介します。

ヨガで筋肉はつくの?

ヨガ

結論からいうと、ヨガで筋肉をつけることはできます。運動量の多いパワーヨガや、長時間動きつづけるアシュタンガ・ヨガ、ヴィンヤサ・フローヨガは、ジョギングやスイミングとおなじ、有酸素運動の効果を、体にもたらします。

ヨガは、自分の体重を負荷として、体を前後左右上下、さまざまな方向に動かすため、日常生活で使われていない筋肉を中心に、きたえることができるのです。

ヨガはインナーマッスルが鍛えられる

ヨガでは、インナーマッスル、腹巻のような腹横筋、呼吸をするための横隔膜、骨盤や内臓を支える骨盤底筋群、股関節周りの深層外旋六筋、背骨まわりの多裂筋などが良くきたえられます。

インナーマッスルは、体の深部にある筋肉で、主に、関節や内臓を支え、安定させる役割をもつため、インナーマッスルを鍛えることで、いつまでも若々しい、美しい姿勢を保つことができます。また、筋肉量自体がふえるため基礎代謝があがり、太りにくくなるのも、うれしいポイントです。

脂肪が落ちてスタイルアップ

ヨガの良さは、しなやかにスタイルアップができるところです。筋トレは、筋肉を鍛え、大きくするのにとても有効ですが、ヨガで、見ために分かるほど筋肉を大きくすることは、とても難しいのです。「ヨガで腹筋が割れた!」ということを耳にしますが、これは脂肪が落ち、本来の筋肉が見えるようになった、という点が大きく、腹筋自体が劇的に大きくなったわけではありません。

つまり、「ヨガを続けると、ムキムキになるの?」という心配は無用です。自分の体重を負荷とするため、本来必要な筋肉が必要なだけつき、女性らしいしなやかさを保ったまま、引き締まった体に整えることができます。

ヨガで筋肉がつかない理由

ヨガ

「ヨガを続けているのに、全然筋肉がつかない!効果を感じない!」というときは、次のポイントを見なおしてみましょう。

運動量が少なすぎる

ヨガレッスンには様々な種類があり、ボディメイクを目的とするのであれば、有酸素運動ができる、運動量の多いレッスンを選びましょう。有酸素運動は、息が少し弾む程度で20分以上動かなければ、良い効果は得られません。

リラックスヨガ、陰ヨガなど、動きの少ないヨガでは、運動量が少なすぎるため、パワーヨガ、フローヨガなどがおすすめです。パワーヨガには、「パワーヨガ・ビギナー」のような初心者向けのプログラムもあるため、初心者の方も安心してトライできます。

力みすぎて呼吸が浅い

ヨガは非日常的な動きが多いため、慣れないうちは力んでしまうことがあるかもしれません。力むと、使いやすい筋肉を働かせてポーズをキープしようとするため、普段使われない筋肉や、インナーマッスルがうまく機能しません。また、肩まわりに力がはいると呼吸が浅くなり、筋肉は更に緊張してしまいます。そんなときは、自分の体の内側に意識をむけてみましょう。

肩の力をぬき、奥歯のかみしめをほどいて、ほっぺたも柔らかくします。肩の力が抜けると呼吸がとおるので、その呼吸の音を聞いてリラックスしましょう。リラックスできたら、余計なところに力が入っていないか、自分の体を頭の先から足の先までスキャンしてみてください。力みがほどけて、体をバランスよく使うことができますよ。

ヨガで筋肉をつけるためには

ヨガ

ヨガで筋肉をつけるためには、ある程度運動量のあるレッスンを選択するのが第一条件となりますが、ここからは、さらに効果を高めるためのポイントをご紹介します。

安定感・快適さを意識する

ヨガのポーズ(アーサナ)は、体を緊張させ、呼吸をとめてまでがんばるものではありません。無理にポーズをとることよりも、「自分が快適で、安定した状態であるか」、ということがとてもたいせつです。無理にポーズをとろうとすると、いつも使っている、使いやすい筋肉ばかりを働かせようとするため、筋肉バランスがさらに崩れてしまいます。

やりにくいポーズほど、自分が快適であるか、という点を意識し、すこしずつ深めていけばOKです。時間をかけて、少しずつポーズを深めるにつれて、体の深部から筋肉が整っていきます。

近道をせず、コツコツ続ける

60分のヨガレッスンを週に1回受ける場合、体の変化を感じられるのは、約6か月後です。単発のレッスンで、便通やむくみが改善し、ウエストまわりが細くなった、ということはあるかもしれませんが、筋肉自体の変化はまずありません。

1ヶ月、2ヶ月での効果は期待せずに、1年後、2年後の自分がどうありたいかを意識して、その目標にむかって、コツコツすすみましょう。ヨガは本来心を整えるためのものです。とても心地のよいものなので、目先の目的にとらわれず、その気持ちよさを楽しむのも、ヨガを長く続けるコツです。

筋肉をつけるおすすめのポーズ

では、数あるヨガのポーズの中でも、筋肉をつけるのにおすすめのポーズを3つご紹介します。

クンバカーサナ(プランク)

ヨガポーズ
手足の4点で体をささえるポーズで、体幹(胴体)の筋肉を中心に、全身の引きしめに効果的です。お尻を上げすぎないように、かかとから後頭部までをまっすぐに保ちます。手はしっかりと床を押して、前鋸筋、肩甲骨内側から脇のしたを通り、ろっ骨についている筋肉を起動させ、安定させましょう。

セツバンダーサナ(橋のポーズ)

ヨガポーズ
腕と足のうらで全身をささえ、体を持ち上げるポーズです。腕はしっかりと床をおしますが、肩はリラックスさせて、呼吸をとおしましょう。太ももを寄せ合い、ひざが開かないようにすると、普段きたえにくい太もも内側の筋肉を鍛えることができます。太ももにヨガブロックや、ピラティスボールをはさみながら行うのもとても有効です。

パリブリッタ・パールシュパコナーサナ(ねじった体側を伸ばすポーズ)

ヨガポーズ
足を前後に大きく開き、上半身をねじる、体全体を力強くつかったポーズです。ポイントは、後ろ足でもしっかり床をけり、体重を分散させること。このポーズで前あしの太ももがつらくなる人は、特に後ろ足を意識すると、安定感が増し楽になります。肩が力みやすい姿勢なので、肩は意識的にリラックスさせ、お腹の筋肉を使って、みぞおちからねじりあげましょう。

まとめ

筋肉のバランスを整え、美しいボディラインへと導いてくれるヨガ。長く続けることで、かならず変化を感じることができます。体の変化を感じられるころには、きっと、心の変化、穏やかで優しい自分を感じることもできるはず。ヨガの心地よさを楽しみながら、気長に、コツコツ続けてみましょう。