ヨガのウサギのポーズとは?正しいやり方と効果、気持ち悪いときの対処法も解説!

疲労回復や美肌効果など、うれしい効果がたくさんあるウサギのポーズですが、正しい手順でポーズに入らないと、首に負担がかかってしまうことがあります。安全にポーズをとるためのポイントをおさえ、快適にウサギのポーズを楽しみましょう。

今回は、ウサギのポーズの安全なやり方や効果、気持ち悪いと感じるときの対処法をご紹介します。

ヨガのウサギのポーズとは?

ヨガポーズ

ウサギのポーズは、サンスクリット語で「シャシャンカーサナ」といい、頭を心臓より下にする逆転のポーズのひとつです。両手を背中側で組み、高く持ち上げる姿勢が、ウサギのように見えることが、名前の由来といわれています。

ウサギのポーズのやり方

四つ這いを基本とするため、初心者でもとりくみやすいポーズではありますが、快適にキープするためには、いくつかポイントがあります。焦らずていねいにポーズをとり、ウサギのポーズの気持ちよさを感じましょう。

ウサギのポーズの手順

①四つ這いになり、両ひざを一歩前にだします。
ヨガポーズ

②額を床につけてから、スライドするように頭のてっぺんを床につけ、両ひじの角度が90度になる位置に手を置きます。首に違和感がある場合、無理をせず、チャイルドポーズでお休みしましょう。
ヨガポーズ

③余裕があれば、両手を背中側で組み、天井方向に伸ばしたら、おちついて3呼吸ほどキープします。
ヨガポーズ

④両手を開放し、顔の横につきます。額を床につけたら、ここで一息。

⑤おちついたら、ゆっくり起き上がり、首をゆるめるようにストレッチしましょう。

ウサギのポーズの注意点

ウサギのポーズは、無理をすると首の違和感や、苦しさを感じることがあります。心身を整えるためのヨガですが、無理や我慢をすることで逆効果になってしまうため、快適にウサギのポーズをとれるように、次のポイントを意識しましょう。

呼吸をていねいに

ウサギのポーズは、喉の奥が引きしめられる体勢(ジャランダラバンダ)であるため、慣れないうちは呼吸がしにくく、不快に感じることがあるかもしれません。ヨガのバンダ=生命エネルギーが体外へ逃げないように引きしめることは、体内エネルギーの循環をスムーズにし、生命力に満ちた状態へ整える効果もあります。

「ジャランダラバンダ」は、頭をシャキッと元気な状態に導いてくれるため、おちついて、ていねいに呼吸しましょう。特に、吐く息を意識して吐ききると、一生懸命吸わなくても、新しい空気が、気持ちよく自然に入ってきます。

首を動かさない

ウサギのポーズは、頭頂を床につけているため、首に負担がかかりやすい体勢です。目線をひざの間に一点集中し、首を左右に動かさないように注意しましょう。また、ポーズを開放した後は、首を優しくストレッチして、緊張をほぐすのも大事なポイントです。

無理をしない

ウサギのポーズに限らず、心身を整えるヨガに無理は禁物です。ヨガは、ポーズをとるためのエクササイズではなく、心身を整えるためのもの。ポーズの最中も、自分が快適で安定した状態かどうかを意識してください。

首に違和感があれば、無理に頭頂を床に着ける必要はありません。また、背中で手を組んだときに肩が詰まるようであれば、両手は顔の横についたままでかまいません。何度も繰りかえすうちにポーズは自然に深まるため、焦らず、繰り返し練習しましょう。

ウサギのポーズの効果

次に、ウサギのポーズの代表的な効果を3つご紹介します。

疲労回復

ひとつめは疲労回復。頭頂には、万能のツボと呼ばれる「百会」があり、ここを刺激しながら、頭の血行が促進されるため、特に脳・目の疲れに良く効きます。長時間のデスクワークなどで疲れを感じているときには、とくにおすすめです。

リラックス効果

体の全面を縮め、丸くなるような体制は、呼吸など自分の体の音を感じやすく、高いリラックス効果が期待できます。自律神経のバランスも整えてくれるウサギのポーズは、強いストレスを感じた日や、眠りが浅いときにもおすすめです。

小顔・美肌効果

ウサギのポーズは、特に首から上の血行を促進するため、顔のむくみやくすみの解消にも効果的です。ウサギのポーズを習慣化することで、顔まわりがスッキリし、パッと明るい理想のお肌へと近づくことができるでしょう。

ウサギのポーズで気持ち悪いと感じるときは?

ヨガに慣れないうちは、頭を心臓より下にする逆転のポーズで、目がまわり気持ち悪くなってしまうときがあります。気持ち悪さを感じる場合、無理にウサギのポーズをとる必要はありませんが、自分に合うやり方で、無理をせずに練習ができれば、ゆっくりとウサギのポーズを深めていくことができます。

焦らない

ひとつめは、焦らず段階を踏んでポーズに入ることです。①額を床についてみる、②頭頂を床についてみる、③腕を背中で組んでみる、④腕を上げてみる、⑤ポーズを開放する、の5段階に分け、それぞれの段階で気持ち悪くないかを確認しましょう。

気持ち悪さを感じる場合、どこで気持ち悪くなったかを把握し、そのポイントを緩めるか、ていねいに時間をかけることで、気持ち悪さを撃退することができます。

頭・腕の角度をゆるめる

ポーズの最中に気持ちが悪くなった場合、無理な姿勢で呼吸が浅くなっていることがあります。その場合は、焦らずにひとつ前の段階に戻りましょう。

①腕を下ろしてみる、②両手を顔の横についてみる、③頭頂ではなく、額を床についてみる、というように、ポーズに入る逆の順番でゆるめていき、快適さを感じられるところでキープしてください。

ポーズの解放をていねいに

ポーズの後に気持ちが悪くなる場合、頭方向に上った血液が一気に下半身に流れ、血圧が低下し、たちくらみのような現象が起こっていることがあります。そんなときは、時間をかけて、ていねいにポーズを開放しましょう。

ウサギのポーズから、チャイルドポーズ、更に、ヨガブロックや拳を重ねて高さを作り、そこに額をあずけてお休みします。最後に、背中をまるめてロールアップで起きてみてください。血圧が安定し、気持ち悪くなりにくくなります。

まとめ

ポイントを抑えることで、初心者の方でも安全にトライできるウサギのポーズ。忙しい現代人に多い脳や目の疲れを撃退し、女性にうれしい小顔・美肌効果も期待できるため、習慣化することで、生活の質が向上し、理想の自分に近づくことができるでしょう。