ヨガで頭痛は治る?頭痛緩和におすすめのポーズ3選も紹介!

季節や天気の変化によっても起こる頭痛。日本頭痛学会の調査によると、日本人の約4人に1人が頭痛の悩みを抱えています。その中で、最も多いのが「緊張性頭痛」ですが、この緊張性頭痛の緩和にとても効果的なのが、ヨガなのです。

本記事では、なぜヨガが頭痛の緩和に効果的か、頭痛緩和におすすめのヨガポーズ、ヨガで頭痛が起こる場合についてご紹介します。

ヨガは頭痛改善に効果がある?

ヨガ

頭痛にはいくつか種類がありますが、日本人の約2000万人が悩まされている緊張性頭痛は、ヨガでの緩和が期待できます。緊張性頭痛の主な原因は、不良姿勢などの生活習慣です。ヨガは、緊張した筋肉を緩め姿勢を整えることで、緊張性頭痛を緩和します。

次いで多いのが、約840万人と推計される、片頭痛。片頭痛の原因は多岐にわたりますが、痛みの直接的な原因は、脳の血管が炎症・拡張し、神経を刺激することです。片頭痛を感じているときには、痛む部分を冷やし、安静にすることが鉄則ですので、血行を促進するヨガや入浴は避けましょう。ただし、ヨガは、片頭痛の原因の1つ、自律神経の乱れを改善することができるため、痛みを感じていない時に、片頭痛予防としてヨガをすることは、とても有効です。

姿勢を整え、緊張性頭痛を撃退

ヨガは、身体を前後左右上下様々な方向に動かし筋肉バランスを整え、姿勢を良くするため、一部の筋肉の過剰緊張が痛みの原因となる、緊張性頭痛の緩和にとても効果的です。多くの人は、パソコンやスマートフォンを長時間同じ姿勢で見ることが多く、うつむき姿勢や背中を丸める事でも、重い頭を支える首から肩周りの筋肉が、緊張しやすくなっています。

緊張性頭痛は、首コリ、肩こりなど、複数の不調を抱えることが多くありますが、ヨガは、首・肩周りを含む、固まりやすい筋肉を緩め、筋肉を整えるため、頭痛の緩和だけでなく、全身の軽さを感じることができるでしょう。

自律神経を整え、片頭痛を予防

様々な原因がある片頭痛ですが、ヨガには自律神経のバランスを整えることによる、片頭痛の予防効果があるのです。自律神経には、緊張時に優位となる交感神経と、リラックス時に優位となる副交感神経があり、この2つが交互に優位になることで、内臓や代謝の制御、体温の調整をして、健康を保っています。

日々忙しい現代人は、交感神経が優位になりやすいため、緊張状態が続くことで身体の正常なリズムが失われ、ストレスや疲労、ホルモンバランスの乱れが起こり、血管の炎症に繋がります。外的要因でバランスを崩しやすい自律神経ですが、唯一呼吸により、コントロールすることができるのです。

ヨガには様々な呼吸法があるため、心身をリラックスさせる呼吸法をチョイスすることで、副交感神経を優位にしてバランスをとり、片頭痛の種となる様々な不調、ストレス、疲労、ホルモンバランスの乱れなどを緩和します。

頭痛緩和におすすめのヨガポーズ3選

ヨガ

では、頭痛緩和・予防に効果のあるヨガポーズを3つご紹介します。

緊張性頭痛緩和:ヴィダーラアーサナ(猫ねじりのポーズ)

ヨガポーズ
四つ這いの状態から、左掌をひっくり返して右脇の下を通していき、左肩をマットの真ん中目指して床に着きます。右の骨盤が前に出やすいので、後ろに引くようにして、左右の骨盤は平行に保ちましょう。ゆっくり5呼吸キープして、反対側も同じように行います。緊張時に硬くなりやすい背中の筋肉、僧帽筋がストレッチされ、肩周りの血行を促進します。

緊張性頭痛緩和:ヨガムドラー(ヨガムドラーのポーズ)

ヨガポーズ

正座の状態から状態を前に倒し、額を床に着きます。両手を背中側で組み、一度息を深く吐いて。吸いながら両手を天井方向に持ち上げていきます。デスクワークなどで固まりやすい胸の筋肉、大胸筋が伸ばされ、巻き肩改善にも効果的なポーズです。

片頭痛予防:シャシャンカーサナ(ウサギのポーズ)

ヨガポーズ
四つ這いの状態から、頭頂を手と手の間の床に置きます。肘が90度になるまで両手を後ろ方向に引き、余裕があれば背中側で組んで、天井方向に伸ばしましょう。頭頂には、頭痛・肩こり・目の疲れなど様々な症状に効く万能なツボ、百会があります。肩周りをストレッチしながら、百会を刺激することで頭痛を緩和・予防します。片頭痛予防として重要なポイントは、痛みのないときにヨガをすること。痛みを感じているときは、脳の血管が拡張しているため、ヨガをすることで血行が促進され、痛みが増す場合があります。痛いときにはヨガはせず、安静にしましょう。

ヨガで頭痛になる原因は?

ヨガ

ヨガは頭痛対策として効果的ですが、一方でヨガをすると頭痛が起こる、というケースがあります。ヨガと連動して起こる頭痛の主な原因は、脱水症状と、好転反応です。

ただし、頭痛の原因は多岐にわたるため、疾患が原因の場合でも、思いがけずヨガとタイミングが合ってしまった、ということもあります。頭痛がつらい場合には、ヨガが原因で起こる頭痛と決めつけずに、医療機関を受診するようにしましょう。

脱水症状で起こる頭痛

高温多湿の環境でおこなうホットヨガや、運動量の多いパワーヨガでは、たくさん汗をかくため、身体の水分バランスが崩れ脱水症状を起こし、頭痛を感じることがあります。身体に必要な水分が不足すると、血液の流れが悪くなり、体中の細胞が酸素不足に陥るため、より多くの酸素を取り込もうと血管が拡張します。

その拡張した血管が、脳の神経を刺激することで起こるのが、脱水症状による頭痛です。多汗するレッスンでは、こまめな水分補給を意識しましょう。また、血中のミネラルが不足すると、熱痙攣を併発することもあるため、多汗した際は、真水ではなく、ミネラルを含んだ飲料を摂ることをおすすめします。

好転反応で起こる頭痛

ヨガを続けていると、頭痛やだるさを感じることがありますが、これは、好転反応と呼ばれる、身体の毒素を排出する、過程の症状である場合があります。特に、運動習慣のない方、添加物を多く摂取してきた方に起こりやすく、吹き出物・微熱・下痢などが起こるケースもあります。

好転反応は、溜まっていた毒素を排出しようと、体中を巡ることで起こるため、本来の健康な状態に戻ろうとする、自然な現象です。ヨガを続けることで改善し、健康的な状態に戻ることが期待できるため、それをモチベーションにして乗り切りましょう。

ただし、好転反応の症状や期間は人それぞれ。1週間から数ヶ月に及ぶ場合もあります。また、他の疾患を原因とする不調と区別がつきにくいため、つらい場合は我慢せずに、医療機関を受診しましょう。

まとめ

ヨガを習慣化することで、生活習慣やストレスを原因とした頭痛は緩和・予防をすることができます。ヨガで頭痛対策をすることで、肩こりや不眠、慢性的な疲労回復など、様々な不調も合わせて緩和できるため、日々健やかに過ごすためにも、とてもおすすめです。無理なく、気持ちよく取れるポーズだけでも十分。自分のペースで始めてみましょう。