ヨガには、様々な心身の不調を改善する効果があるため、腰痛改善を目的にヨガを始める方も多いのではないでしょうか。厚生労働省の調査では、病気やケガの自覚症状のある者(有訴者)の内、腰痛を訴える方の数は男性では第一位、女性では第二位となっています。
本記事では、なぜヨガは腰痛改善に効果があるのか、腰痛改善におすすめのヨガポーズ6選をご紹介します。
ヨガは腰痛改善に効果ある?
結論からいうと、ヨガは、身体の歪みや心の不安定を原因とした腰痛改善に、とても効果があります。実は、腰痛の85%が原因不明の「非特異的腰痛」であり、不良姿勢やストレス、運動不足などで、腰や背中の筋肉が緊張し続けたときに、起こりやすいといわれています。
また、腰痛は腰回りの歪みだけが発祥の原因ではありません。上半身と下半身を繋ぐ土台となる腰部は、どこかの筋肉がバランスを崩すと、そのしわ寄せを受けやすい箇所です。重い頭を支えバランスをとるために、身体を支えようと腰部の筋肉が過剰緊張することでも、腰痛は起こります。
腰周りだけでなく、全身をケアできるヨガは、腰痛はもちろん、肩こり、首こりなど全身の調子を整える効果があるため、ヨガをすると体調が良くなった、と感じる方も多いでしょう。ただし、ヨガはあくまでも心や筋肉の緊張・歪みを改善することで、腰痛の緩和・予防が期待できるものであることは理解しておきましょう。内臓や脊柱の疾患が原因の場合は、専門の医療機関を受診することをおすすめします。
参照:https://www.tabeseikei.com
脊柱を整え身体の歪みを改善
ヨガでは、身体を前後左右上下、様々な方向に動かすことで、日常生活の中では鍛えにくい筋肉を鍛え、硬くなった筋肉を緩めることができます。
筋肉バランスが整うと、人間本来の自然な脊柱のラインが整い、使われるべき筋肉が正しく使われるようになるため、一部の筋肉が過剰に緊張することがなくなり、腰痛の緩和に繋がります。
呼吸を通して心と身体の緊張をほぐす
ヨガでは、ポーズをキープしながら、深い呼吸を通すことが大切です。忙しい現代人は、無意識のうちに呼吸が浅くなりやすく、各細胞に本来必要とする十分な酸素が運ばれないため、身体の様々な機能が低下します。呼吸と密接に関係している自律神経のバランスも崩れ、緊張時に優位となる交感神経が活発化するため、筋肉の緊張が続き、血流も悪くなります。
ストレスを感じるときに腰痛を感じやすい原因の1つは、浅い呼吸による酸素不足です。ヨガは様々な呼吸法を駆使し、生命エネルギー(プラーナ)を体中に巡らせることで、十分な酸素を身体に取り入れ、心と身体(筋肉)の緊張をほぐすため、腰痛の緩和に効果的です。
腰痛改善におすすめのヨガポーズ6選
腰痛改善を目的にする場合、1つのポーズに絞らず、身体を前後左右上下にバランスよく動かすほうが効果的ではありますが、たくさんのポーズをとる時間や余裕がないときに役立つ、腰痛改善におすすめのポーズを6つご紹介します。時間があるときには、ご紹介する6つのポーズを順番にとることで、より効果を実感することができるでしょう。
マルジャリアーサナ(キャット&カウ)
アンジャネアーサナ(三日月のポーズ)
プラサリータ・パードッタナーサナ(ピラミッドのポーズ)
パリブリッタ・ジャーヌシルシャーサナ(捻った片脚前屈のポーズ)
セツバンダ・サルヴァンガーサナ(橋のポーズ)
バーラ・アーサナ(チャイルドポーズ)
まとめ
多くの人が悩まされている腰痛ですが、医学的に原因が特定できるのはわずか15%。ほとんどの人がセルフケアで改善しなければなりません。ヨガは、確実に心と身体のバランスを整え、腰痛の原因となる、心身の過剰緊張を撃退することができます。ヨガを上手に活用して、健やかな人生を送りましょう。
東京都を中心に活動するIHTA認定ヨガインストラクター。会社員としての経験を持ち、自身の健康を意識することからヨガを始める。身体だけでなく、心も健康にするヨガの魅力を知り、この魅力を広く伝えたいという思いからヨガインストラクターに転身。マインドを明るくするような朝ヨガ・リフレッシュ効果の高いフロー感のあるヨガを得意とする。