ヨガのシャバーサナとは?効果とやり方、より効果的に行う方法も紹介!

ヨガでは必ず行うシャバーサナですが、シャバーサナはただ寝るだけと思っている方もいるのではないでしょうか?実はシャバーサナは、最も奥が深く難しいヨガポーズといわれているんです。

今回は、ヨガのシャバーサナについて紹介します。シャバーサナで得られる効果やシャバーサナのやり方、より効果を得る方法も紹介しているので是非参考にしてください。

ヨガのシャバーサナとは?

ヨガポーズ

どんな流派のヨガでも、必ず行うポーズのひとつがシャバーサナです。シャバーサナは、ヨガマットの上に仰向けに寝て、体中の力を抜くポーズを指します。簡単に思えるシャバーサナですが、肉体と精神を、完全に無の状態にしなければいけません。肉体の力は簡単に抜けますが、精神を平静に保ち、無にすることは難しいため、実は最も習得が難しいといわれるポーズでもあるんです。

それもそのはず、ヨギー達のバイブル本である、Light on Yoga(著者B・K・S アイアンガー)によると「シャバは死体という意味で、シャバーサナは生命が尽きた死体をまねること。わずかな動きもせずに心を静めること」としています。日本では屍のポーズ、英語ではDead body poseと呼ばれるシャバーサナは、名前の通り体中の力を抜いて動かずに精神を落ち着かせるポーズなのです。

ちなみに、本記事ではシャバーサナ(Savasna)と呼んでいますが、シャヴァサナ、サバアサナ、シャバアサナと多数の読み方(言い方)がありますがどれも間違いではありません。

ヨガのシャバーサナの効果は?

ヨガ

ヨガのシャバーサナの効果には、疲労回復やリラックス効果など、心身共に得られるさまざまな効果があります。

  • 疲労回復
  • 副交感神経を優位にし自律神経を整える
  • 雑念がなくなり思考がクリアになる

シャバーサナは、ヨガクラスの最初と最後に行うことが多く、特にヨガの最後はシャバーサナで終えるシークエンスがほとんどです。体中の力を抜くシャバーサナは、肉体的な疲労回復やはもちろん、横になることで血流が良くなり酸素が取り込みやすくなるため、頭痛解消や眼精疲労にも効果があります。

また、深い呼吸を行うことにより、副交感神経が優位になり自律神経が整います。5分〜10分ほど何も考えずに自然に呼吸を行っていくうちに無意識状態を作り出せ、思考がクリアになったと感じる方も多いでしょう。

ちなみにヨガだけではなく、普段の生活にもシャバーサナを取り入れることが可能です。疲れて横になった時、ついついスマホに手を伸ばしがちですが、たった5分でもスマホから手を放して仰向けになり、体中の力を抜きながら目をつぶれば思考がリセットし、ストレス軽減、疲労回復を感じられます。

ヨガのシャバーサナ中に寝落ちしたら効果はない?

ヨガのシャバーサナ中にうっかり寝落ちしてしまう方は多いのですが、寝落ちしてしまっても効果はあります。シャバーサナは精神を平静に保つと同時に、肉体疲労も改善します。「シャバーサナ中に寝てはいけない」「寝てしまってはインストラクターに失礼」と、必要以上に力を入れてしまうと余計なストレスがかかりますし、心からリラックスすることはできません。

寝落ちするのはそれだけ頑張ったり、疲労が蓄積している証拠です。寝てしまって後悔するのではなく、「そのくらいヨガクラスを頑張った」「普段忙しく疲れている中ヨガクラスに来た自分を褒めてあげよう」など、シャバーサナを一つのツールとして、自分の中に落とし込むのも大切といえるでしょう。

ヨガのシャバーサナの効果をより感じる方法

ヨガ

ヨガのシャバーサナの効果をより感じるためには、五感を意識して周辺環境を整えると良いでしょう。具体的には以下の方法があります。

  • アイピローを使う・部屋を暗くする
  • アロマオイルやアロマキャンドルなどを使う
  • ボルスターやブランケットなど心地よいポジションで行う 

シャバーサナでは目をつぶることがほとんどですが、温めたアイピローを使ったり部屋を暗くすれば眼精疲労の軽減や、昼間でも深いリラックス状態に入りやすくなります。また、アロマやお香など、日常生活では嗅ぐことのない非日常な香りで空間を満たせばより、シャバーサナに入り込むことができるでしょう。

また、腰痛や首が痛い方の中には、ヨガマットの上であおむけをするのが難しい方も。そのような方は、ボルスターやブランケットを用いて、心地よい体勢でシャバーサナを行うようにしましょう。

ヨガのシャバーサナのやり方

ヨガのシャバーサナの行い方の基本は、名前の通り、死体になったつもりで仰向けになり動かないことです。ただ仰向けになるのではなく、意識を呼吸に集中させながら心を平穏に保ちます。シャバーサナはヨガの最後に行うことが多いですが、ヨガの最中に強度の高いポーズに疲れたり休みたいときにもおすすめです。

疲れてしまって、だらだらとヨガを続けるよりも、5分程しっかりとシャバーサナを行ったほうが早くしっかり回復ができ、より集中して再びヨガを行うこともできます。シャバーサナはヨガの後に行うほか、日常の疲れた時にも行えるので、基本的なシャバーサナのやり方を覚えておくとよいでしょう。

基本のシャバーサナ

基本のシャバーサナは仰向けに寝るだけではなくいくつかのコツがあります。

  1. ヨガマットの上に仰向けになります。手のひらを上にし、太ももからやや離した体の横に、両腕を置きます。
  2. 両かかとは揃えてくっつけ、足先は本を開くように自然に開きます。
  3. 深くゆっくりと呼吸を行い、呼吸だけに意識を向け雑念を取り払います。

シャバーサナから派生させるポーズ

シャバーサナを最低5分は行ってから、派生させるポーズをするのもおすすめです。

〇仰向けのねじりのポーズは、シャバーサナから両足を90度真上にあげ、そのまま右に倒し、体は左にねじります。腰痛を緩和させる効果があります。

〇ガス抜きのポーズは、シャバーサナから膝を曲げて両ひざを両腕で抱え込みます。
腹部に刺激を与え、便秘を解消したり股関節の柔軟性を高める効果があります。

〇仰向けの合っせきのポーズはシャバーサナから、膝を曲げ、両足の足裏を合掌のように合わせます。腕は頭の上にあげ、曲げた反対側のひじをつかみストレッチします。肩回りの柔軟性を高め、猫背を解消する効果があります。

まとめ

今回は、ヨガのシャバーサナについて紹介しました。シャバーサナは最も簡単なヨガポーズに見えますが、習得するのが最も難しいとも言われるヨガポーズです。ヨガクラス後にゆっくりシャバーサナをする時間が無かったり、ただ仰向けになるだけのシャバーサナが苦手という方もいますが、5分でもしっかりシャバーサナをとることで疲労回復効果や、精神が落ち着くなどのメリットがあります。

スマホを使ってオンラインヨガを行っている場合でも、シャバーサナ中には画面を見る必要はありません。デジタルデトックスにもなるシャバーサナは、忙しい現代人に最も適したヨガポーズともいえるでしょう。