ヨガのレッスンにたびたび登場する「ねじりのポーズ」ですが、うまくポーズがとれない、苦しいけれどがまんしている、なんてことはありませんか?ねじりのポーズが上手にとれるようになると、ヨガの良い効果をたくさん感じることができますよ。
本記事では、ねじりのポーズを上手にとるコツと、その効果をご紹介します。
ヨガのねじりのポーズとは?
ヨガのねじりのポーズとは、水平面上に上半身をツイストするポーズのことを指します。ねじりのポーズは、座位、四つ這い、立位、仰向けなど、姿勢のバリエーションが豊富なのも特徴の1つで、その時の気分や体調によって、心地よくできるポーズを選択することができます。
アルダ・マツエンドラーサナ(座位のねじりのポーズ)
パリブリッタ・バーラアーサナ(ねこのねじりのポーズ)
パリブリッタ・ウトゥカターサナ(ねじった椅子のポーズ)
ジャタラ・パリバルターナーサナ(ワニのポーズ)
ねじりのポーズの効果
ねじりのポーズは、背骨のアライメント(正しい位置)を調整し自律神経のバランスを整え、回旋に関わる筋肉を鍛えると同時に、血行やリンパの流れ、お通じの改善にも効果があるため、心と体を整えるためには欠かせないポーズです。また、立位、座位、仰向けなど姿勢によっても効果が変わってくるため、それぞれの姿勢別に得られる効果をご紹介します。
立位のねじりのポーズの効果
立位のねじりのポーズは、胴体部分の筋肉(腹斜筋や体幹の筋肉群)だけでなく、下半身も鍛えられるため、全身の引き締め効果がバツグンです。
また、バランスを保つために集中力が増し、体を活発化させる交感神経のスイッチがONになるため、やる気アップにもつながります。体を引き締めたい、やる気をだしたいときには、立位のねじりのポーズを練習しても良いでしょう。
座位のねじりのポーズの効果
座位のねじりのポーズは、股関節を屈曲した状態で上体をねじることで、内臓やリンパ節が刺激されるため、お通じの改善・デトックスの効果があります。
ここでうまく使いたいのが、呼吸です。お腹を動かす深い腹式呼吸と、座位のねじりのポーズを合わせることで、内臓やリンパがよくマッサージされます。呼吸と連動するお腹の動きを感じて、リラックスしてポーズをキープしてみましょう。
仰向けのねじりのポーズの効果
仰向けのねじりのポーズは、背骨のゆがみを整えることで、腰や首にかかる負担を軽減し、肩こり・腰痛をやわらげることができます。また、背骨が整うと、その中を通る自律神経も一緒に整うため、ストレスの解消や、リラックス効果も期待できるでしょう。
眠れない夜などは、お布団のなかでねじりのポーズをとり、深い呼吸を通すだけでも、寝つきが良くなりますよ。
ねじりのポーズを上手にとるコツ
レッスンの流れで、なんとなくねじりのポーズに入ってしまい、苦しい、痛い、と感じたことははありませんか?ねじりのポーズは、痛みや不快感を我慢してとるものではありません。ほとんどのねじりのポーズは、むずかしいアーサナ(ヨガのポーズ)ではありませんので、コツを押さえるだけで、呼吸が通り、もっと快適にポーズをとることができますよ。
みぞおちからねじる
1つめのポイントは、「みぞおちからねじる」意識です。ねじりのポーズでは、どこをねじると思いますか?正解は「胸椎」、首からお尻までつながる背骨の、肋骨が付いている胸周辺の部分です。腰からねじっている印象があるかもしれませんが、実は腰の骨、「腰椎」はその性質上、ねじりがとても苦手。胸椎の回旋可動域が45°から50°に対し、腰椎はたったの5°から15°しかねじれません。
つまり、腰から無理にねじると、うまくねじれない上に腰痛の原因にもなるのです。この背骨の特徴を理解するだけでも、ねじるときに胸椎(みぞおちのあたり)に意識が向き、腰を守ることができます。
軸を意識
2つめは、軸を意識することです。ねじりのポーズで軸になるのは、脊柱(首の骨「頚椎」からしっぽの骨「尾骨」)のラインです。人間の脊柱は、本来ゆるやかなS字カーブが正常のラインで、このラインを保っている状態で、深い呼吸が通ります。
ねじるときに良く起こるエラーは、背中が丸くなる、巻き肩になる、首が前に出る、など、脊柱のラインの乱れです。頭頂部から尾骨にかけて、一本の串がささっていると想像してみてください。その串を折らないように、常に背骨のラインを意識しながらポーズに入ることで、深い呼吸が通り、苦しさがなくなります。
まとめ
ねじりのポーズは、肩の力を抜き、リラックスして行うことで、心と体を浄化してくれるアーサナです。姿勢のバリエーションも豊富なため、その日の気分や体調に合わせて上手に取り入れられるようになると、日々の生活が、よりよいものへと変化していくでしょう。
東京都を中心に活動するIHTA認定ヨガインストラクター。会社員としての経験を持ち、自身の健康を意識することからヨガを始める。身体だけでなく、心も健康にするヨガの魅力を知り、この魅力を広く伝えたいという思いからヨガインストラクターに転身。マインドを明るくするような朝ヨガ・リフレッシュ効果の高いフロー感のあるヨガを得意とする。