ヨガのカエルのポーズとは?やり方と効果、できないときの練習法をご紹介!

ヨガ初心者にとって、難易度の高いポーズのひとつである、カエルのポーズ。練習してもなかなかできずに諦めていませんか?カエルのポーズには、やさしいバリエーションもあるため、地道に練習することで、かならずポーズを深めることができます。

今回は、カエルのポーズのやり方と注意点、得られる効果と、練習方法をご紹介します。

ヨガのカエルのポーズとは?

ヨガポーズ

ヨガのカエルのポーズは、サンスクリット語で「ベーカアーサナ」、又は「マンドゥカーサナ」といい、「ベーカ」、「マンドゥカ」は共に「カエル」という意味です。

体の前面の柔軟性、背面の筋力が必要になるため、難易度の高いポーズではありますが、手順をふみ、ていねいに準備をすることで、安全にポーズをとることができます。

カエルのポーズのやり方

カエルのポーズは難易度の高いポーズです。ヨガに慣れていない方は、優しいバリエーション、「半分のカエルのポーズ」をはさみ、徐々に体を整えてから、カエルのポーズにはいりましょう。

カエルのポーズの手順

①足を肩幅に開いたうつ伏せの状態から、両手が肩の真下にくるように、上体を起こします。
ヨガポーズ

②左ひざを曲げ、左手を後ろにまわし足の甲を上から下方向に押し下げ、かかとをお尻の横に近づけ、3から5呼吸キープしましょう。
ヨガポーズ

③終わったら反対側も同じように行います。ここまでが「半分のカエルのポーズ」です。

④「半分のカエルのポーズ」に慣れてきたら、いよいよ本番。うつ伏せの状態から左ひざを曲げ、左手で足の甲を押し下げます。

⑤続いて右ひざを曲げ、右手を後ろにまわし、足の甲を押し下げましょう。

⑥下腹を引き締め、体幹を安定させたら、上半身を引き上げ、5呼吸程度キープします。
ヨガポーズ

⑦ポーズの解放もていねいに。息を吐きながらゆっくり上体を降ろし、手足を開放します。両手を重ね、その上におでこを置いたうつ伏せの状態で、リラックスしましょう。

カエルのポーズの注意点

無理やりカエルのポーズをとろうとすると、柔軟性や筋力が足りず、体を痛めてしまうことがあります。自分の呼吸と体の状態に常に意識を向け、いつでも心地よく安定した状態であることを確認しましょう。

股関節・膝関節に痛みはないか

柔軟性が足りない場合、カエルのポーズで、股関節や膝関節に痛みを感じることがあります。ヨガ初心者の方は、必ず片あしずつ行う、半分のカエルのポーズで、関節に痛みがないか様子をみましょう。

半分のカエルのポーズで、関節に痛みもなく、余裕をもって上体を起こせるようになったら、両手であしをつかむカエルのポーズに切り替えると、安全にポーズにはいることができます。

カエルのポーズの効果

カエルのポーズでは、全身を力強く使い、日常生活で縮まりがちな体の前面を気持ちよく伸ばすことができます。普段、あまりしない動きであるため、難しさもありますが、その分、得られる効果もたくさんあります。

姿勢改善

カエルのポーズは、股関節を屈曲(おなかと太ももを近づける)させる腸腰筋、ひざを伸ばす(+股関節を屈曲させる)大腿四頭筋をストレッチする体勢です。これらの筋肉が固いと、反り腰姿勢になってしまいます。反り腰は、おしりがプリっと突き出るため、一見女性らしい体つきにみえるかもしれませんが、不良姿勢のひとつです。

放置すると、ひどい腰痛や肩こり、内臓の位置がずれることによるポッコリおなかの原因にもなります。カエルのポーズは、反り腰対策としてとても有効ですが、反り腰の方は太ももの筋肉が固くなっている場合が多いため、半分のカエルのポーズから、無理せずトライしましょう。

冷え・むくみを改善

カエルのポーズでストレッチされる大腿四頭筋は、大腿直筋、外側広筋、内側広筋、中間広筋という、4つの筋肉を合わせた総称で、とても大きな筋肉群です。大きな筋肉が柔らかくなると、筋肉が血液をおくる仕組み、「筋ポンプ作用」が活発化し、血行がよくなります。

大腿四頭筋の筋ポンプ作用が働くと、特に下半身の血行がよくなるため、カエルのポーズでは、足先の冷えや、むくみが解消されるのです。

カエルのポーズができないときの練習法

次に、カエルのポーズがなかなかできない、という方のための、効果的なストレッチ&筋トレをご紹介します。

上半身・下半身をそれぞれストレッチ

カエルのポーズでは、体の前面にある筋肉の柔軟性が必要になります。上半身では、胸の大胸筋、お腹に縦についている腹直筋がポイントです。カエルのポーズの準備としておすすめなのが、カポターサナ(鳩のポーズ)やブジャンガーサナ(コブラのポーズ)で、お腹から胸にかけて、効果的にストレッチすることができます。

下半身は、股関節を屈曲させる腸腰筋、ふとももの大腿四頭筋がポイントになるため、スプタヴィラーサナ(仰向けの割座)や、アンジャネアーサナ(三日月のポーズ)がおすすめです。

カポターサナ(鳩のポーズ)

 ヨガポーズ

ブジャンガーサナ(コブラのポーズ)

ヨガポーズ

スプタヴィラーサナ(仰向けの割座)

ヨガポーズ

アンジャネアーサナ(三日月のポーズ)

ヨガポーズ

背中の筋肉をきたえる

カエルのポーズを完成させるためには、柔軟性だけでなく、背中の強さも必要になります。ウシュトラアーサナ(ラクダのポーズ)や、シャラバーサナ(バッタのポーズ)は、背中の筋肉を効果的に鍛えることができます。

特に、シャラバーサナ(バッタのポーズ)は、うつ伏せの状態から上半身を持ち上げる感覚もつかめるため、カエルのポーズの準備として、とてもおすすめです。どちらのポーズも腰に負担がかかりすぎないように、体幹を起動させることを意識しましょう。下腹をキュッと引き締めるだけでも、腰を守り、安全にポーズをとることができます。

ウシュトラアーサナ(ラクダのポーズ)

ヨガポーズ

シャラバーサナ(バッタのポーズ)

ヨガポーズ

まとめ

難易度の高いカエルのポーズですが、さまざまなポーズで準備を整え、やさしいバリエーション、半分のカエルのポーズを取り入れることで、安全にポーズをとることができます。

地道に練習を重ね、カエルのポーズを快適にとれるようになるころには、引き締まった背中と、筋肉バランスの整った、美しい立ち姿を実感できるはずです。あきらめずに、カエルのポーズを自分のものにして、理想の自分に近づきましょう。