ヨガの木のポーズを解説!やり方と効果、難易度別バリエーション、できない時のコツも!

ヨガといえばこのポーズ!というほどポピュラーな木のポーズ。片あしでバランスをとる必要がありますが、やさしいバリエーションも多いため、ヨガにはじめてトライする方でもチャレンジしやすく、美しいフォルムがとても魅力的です。

今回は、木のポーズのやり方とその効果、初心者から上級者まで楽しめる、難易度別のバリエーションをご紹介します。

ヨガの木のポーズとは?

木のポーズは、サンスクリット語で「ブルクシャーサナ」、ブルクシャ=「木」という意味で、空に向かって成長する木のように、下半身はどっしりと安定させ、上半身は気持ちよく上に伸びあがります。

木のポーズのやり方

さっそく、木のポーズのやり方を見ていきましょう。

タダーサナ(山のポーズ)で立位の土台をつくる

ヨガポーズ

まずは、立位の基本姿勢、タダーサナ(山のポーズ)をていねいに作ります。木のポーズに限らず、安定したアーサナ(ポーズ)となるかどうかは、土台が8割を決めるのです。足の親指同士をくっつけて、両足の外側面が平行になるように、少しだけかかとを開いて立ちましょう。足の甲を引き上げ、足の裏、床との接地面でしっかりと床を押します。ひざとつま先の向きをそろえ、内太ももを寄せあい、下腹を1cm引き締め、下半身を安定させて。尾骨を真下にむけ、背骨を伸ばし、両手は体側にながします。目線は正面にむけ、肩の力をぬきましょう。

足をセット

ヨガポーズ

両手を腰にそえ、左あしに重心をのせていき、右あしはつま先立ちに。安定していたら、右股関節から足を外側にまわし、かかとを左あしにひっかけます。余裕があれば、ひざを避け、ふくらはぎか太ももまで右あしを引き上げてもOK。太ももの高さになれてきたら、右足の裏を、左足の付け根につけてみましょう。足首の柔軟性が必要になるため、無理は禁物。どっしりとした木のように安定しているかを敏感に感じ、徐々にステップアップしていきましょう。

手をセット

ヨガポーズ

両手を胸の前で合掌させます。肩の力をぬき、呼吸をとおしましょう。安定していたら、合掌を天井方向に伸ばしていきます。空に伸びあがる木のように、上半身は余計な力をぬき、しなやかに保ちましょう。

集中して3呼吸

体が整ったら、呼吸に集中します。目線が動くとバランスをくずしやすいため、空中の一点を見つめ、呼吸を深くとおして。下腹はかるく引きしめたまま、全部吐き、新しい空気を気持ちよく胸にいれましょう。おちついて、3呼吸ほどキープしたら、次の吐く呼吸で両手足を開放し、タダーサナ(山のポーズ)に戻ります。

木のポーズの効果

ヨガ

木のポーズは、片あしを軸にバランスを保つことで集中力が高まり、体の引きしめ効果も期待できる、万能ポーズともいわれています。

仕事・勉強の効率UP

木のポーズでは、呼吸のみに集中し、バランスを保ちます。ごちゃごちゃとしていた頭の中がクリアになり、自然と集中力が高まるのを感じることができるでしょう。昼間ぼーっとすることが減り、物事の優先順位がはっきりとするため、お仕事や勉強の効率もアップします。

また、頭が整理されることで、ストレスの元となる負の感情を、客観視できるようにもなるため、ストレスの解消にも効果的です。

下半身を引きしめる

木のポーズをキープするためには、胴体と下半身を使い、軸を安定させる必要があります。下半身の大きな筋肉がよく鍛えられるため、ぽっこりおなかの改善、あしまわりの引き締め効果がバツグンです。

また、全身の血行が促進されるため、むくみや冷え性の改善も期待できます。

木のポーズの、難易度別バリエーション

木のポーズは、バリエーションを変えることで、オールレベルで楽しめるポーズです。今回は、初心者、中級者、上級者向けのポーズをそれぞれご紹介します。

初心者におすすめ ★☆☆

ヨガポーズ

初めて木のポーズにトライするときは、つま先を床についたまま、かかとを軸足にひっかけるバージョンにトライしましょう。あしの付け根から外側に回し、軸足はしっかりと床を押すことでバランスを保ちます。慣れてきたら、ふくらはぎまで足を上げてみて。ぐらぐらするのも楽しみながら、ムリせずにトライしましょう。

中級者におすすめ ★★☆

ヨガポーズ

ふくらはぎの高さで安定するようになったら、足を太ももまで引き上げます。手を使ってもよいですが、理想は手を使わずに太ももまで引き上げられるようになると、股関節にムリのない範囲でポーズを楽しむことができます。足の裏と太ももで押し合いっこをして、軸を中心にあつめ、バランスを保つのがコツです。

上級者も楽しめる ★★★

ヨガポーズ

太ももの高さで安定するようになったら、いよいよ上級者向けにチャレンジです。浮かせた足の裏を、軸足の付け根にそえてみましょう。軸あしの付け根と、浮かせた足の裏で押し合いっこをしてバランスを保って。足首の柔軟性が必要になるため、ポーズに入る前に足首を良くほぐすと、より安定感が増していきます。

木のポーズを楽しむコツ

木のポーズのポイントは、下半身を安定させることです。下半身がどっしりと安定して初めて、上半身をのびやかに上に伸ばすことができます。では、どうすれば下半身を安定させることができるのでしょうか?

体幹をつかう

ひとつめのコツは、体幹を起動させること。体幹は、下腹を引きしめることでよく働く、胴体の筋肉です。あしでばかりバランスをとろうとするのではなく、体幹を使うことで、体の中に1本の芯が通った状態になり、足で床をした力が、上に伸びあがる力に変わります。

バランスのポーズでは、下に意識が向きがちですが、上に伸びあがる意識が生まれると、バランスを保ちやすくなるのです。

目線は一点集中

ヨガに慣れないうちは、おざなりになりやすい目線ですが、特にバランスのポーズにはとても大切です。目線は首の角度・頭の位置を決めるため、ただしい目線はアーサナ(ポーズ)を安定させるのに不可欠な要素となります。

木のポーズでは、目線は正面、頭が下に落ちないようにしておきましょう。また、視点が動くと集中力が下がり、バランスをくずしやすくなるため、他の参加者やインストラクターの動きにまどわされないように、空中の一点に視点を固定するのがおすすめです。

まとめ

バランスポーズに初めてチャレンジする方にもおすすめの、木のポーズ。やさしいバリエーションも多いため、自分の安定感をよく感じ、ムリのないように深めることができます。木のポーズを楽しむコツをおさえ、自分のものにすることで、心と体を整えていきましょう。