朝起きた時には顔のむくみ、1日の終わりには足のむくみなど、むくみに悩む女性は多いのではないでしょうか?むくみの解消にはマッサージやストレッチも効果的ですが、長期的な改善策としておすすめしたいのが、ヨガです。
本記事では、むくみの原因とは何なのか、ヨガのむくみへの効果、むくみ解消におすすめのヨガポーズ4選をご紹介します。
むくみの原因とは?
むくみの直接的な原因は、体内の水分バランスがくずれることにあります。人の身体に占める水分の割合は、体重の約60%で、その内3分の2が細胞内を満たす細胞内液、3分の1が細胞外の細胞外液です。
この細胞外液は、血管の外にある間質液、血管内の血漿、リンパ管内のリンパ液、脳内の脳脊髄液に分かれていて、これらの水分比率が安定している状態=むくみの無い状態です。何らかの原因でこの水分バランスが崩れ、血管の外の水分「間質液」が増えることで、皮下組織に水分が溜まり、これがむくみの原因となります。
血行不良によるむくみ
身体の水分バランスを崩す大きな原因の1つが、血行不良です。血液は、酸素や栄養を体中に届け、各細胞から老廃物や余分な水分を受け取り、体外へ排出するために腎臓に送る役割があります。
長時間の同じ姿勢や、運動不足により血行が悪くなると、正常に排出されなくなった余分な水分が、皮下組織に溜まりやすくなり、むくみに繋がります。
塩分の摂りすぎによるむくみ
塩分の摂りすぎも、むくみの主な原因の1つです。人の細胞は、一定の塩分濃度が保たれた環境でなければ生きていくことができません。水分の排出量を管理しているのは腎臓ですが、塩分を摂りすぎると、腎臓は塩分濃度を薄めようと水分の排出を制限します。
血中の水分量は増える一方で、排出を制限しているため、行き場を失った水分が血管から漏れ出し、皮下組織に溜まるため、むくみやすくなります。
ヨガのむくみへの効果
むくみの対策としては、血行を良くすることが重要です。簡単で、即効性のある対策としては、入浴やマッサージも効果的ですが、ヨガは、身体自体を整えることで、長期的なむくみ対策として、とてもおすすめです。
身体を柔らかく保ちむくみを解消
ヨガを継続することで、身体の柔軟性をアップし、姿勢が整うため、むくみの改善が期待できます。血行不良の原因の1つは、筋肉の過剰緊張による血管の圧迫です。デスクワーク等長時間の同じ姿勢や、不良姿勢により、一部の筋肉に負担がかかった状態が続くと、その部分の血行が滞り、ひどい場合は首こり・肩こり・腰痛などの痛みとして現れます。
ヨガでは、身体を前後左右上下、様々な方向に動かし、深い呼吸を通しながら、ゆったりとポーズをキープすることで、普段固まりやすい筋肉をほぐす効果があります。また、全身の筋肉バランスが改善し、姿勢が整うと、過度に緊張する筋肉がなくなるため、ヨガは長期的なむくみの改善策として、とても有効な手段です。
全身を力強く動かしてむくみを解消
ヨガで全身の筋肉を動かすことで、血行を促し、むくみを解消する効果が期待できます。血液は、心臓の他に、筋肉が収縮・弛緩することで起こる、「筋ポンプ作用」により、全身を巡っています。ヨガでは、全身の筋肉を動かすことはもちろん、脚を心臓より高く持ち上げるポーズも多く、筋ポンプ作用を働かせつつ、効率的に心臓に血液を送り、血行を促進することができるのです。
また、ヨガを続け筋肉量が増えることで、筋ポンプ作用の機能自体を向上させることができるため、長期的なむくみの改善が期待できます。筋肉量のアップを目的とする場合は、パワーヨガや、ヴィンヤサ・フローヨガなど、運動量の多いレッスンを選択すると、より効果を実感できるでしょう。
むくみ解消におすすめのヨガポーズ
では、むくみの解消に効果的な、おすすめのヨガポーズを4つご紹介します。
スプタ・バッダ・コナーサナ(仰向けのがっせき)
クラウンチャーサナ(鷺のポーズ)
アド・ムカ・シュヴァーナーサナ(ダウンドッグ)
サーランバ・サルヴァンガーサナ(肩立ちのポーズ)
まとめ
むくみ解消にとても効果的なヨガ。即効性もありますが、ヨガの魅力は長期的な対策としての効果が高いことです。身体の筋肉バランスを整え、柔軟性を保つことで、悩んでいたむくみから解放され、心穏やかに過ごすことができるでしょう。1日10分でも、15分でも十分効果はあります。自分のペースでヨガを習慣化して、健やかな毎日を送りましょう。
東京都を中心に活動するIHTA認定ヨガインストラクター。会社員としての経験を持ち、自身の健康を意識することからヨガを始める。身体だけでなく、心も健康にするヨガの魅力を知り、この魅力を広く伝えたいという思いからヨガインストラクターに転身。マインドを明るくするような朝ヨガ・リフレッシュ効果の高いフロー感のあるヨガを得意とする。