ヴィンヤサヨガとは太陽礼拝を基本とした流れるように絶え間なく動くヨガスタイルです。ヴィンヤサヨガクラスは指導者により内容が異なり、初心者から上級者まで行うことができます。
今回は、そんなヴィンヤサヨガの特徴や効果、ヴィンヤサヨガがおすすめな人、レッスンで行うポーズについてご紹介します。
ヴィンヤサヨガとは?
ヴィンヤサヨガとは、アシュタンガヨガをベースとし、太陽礼拝が含まれたヨガのことをいいます。明確なヴィンヤサヨガを生み出した師が存在するわけではなく、指導者によりポーズやシークエンスも異なります。
アシュタンガヨガとヴィンヤサヨガの違いは?
ずばりアシュタンガヨガはシークエンスが決まっていて、ヴィンヤサヨガには決まりがないという点です。
アシュタンガヨガが派生したものがヴィンヤサヨガですが、ヴィンヤサヨガ誕生する流れには所説あり、ビギナーには難しいアシュタンガヨガをよりカジュアルに楽しむことを目的として作られたのがヴィンヤサヨガともいわれています。
アシュタンガは右からはじまり次は左と交互にポーズを進めていき、ポーズ毎に定位置に戻りますが、ヴィンヤサクラスはすべてがフローで流れていくのが基本で、止まることなく次へ次へと進んでいきます。このように、ヴィンヤサヨガはシークエンスに決まりもなく、ヨガ初心者でも始められるヴィンヤサヨガから、アドバンスポーズが入るクラスまでさまざまです。
ヴィンヤサヨガの種類
ヴィンヤサヨガにはヴィンヤサフロー、パワーヴィンヤサ、ホットヴィンヤサ、瞑想系の優しいヴィンヤサなど、ヴィンヤサ関連の様々なヨガがあります。どれも太陽礼拝が入り、その他シークエンスの強度、難易度やジャンルにより分別されます。
太陽礼拝にも数種類あり、その内容は流派・指導者によっても異なります。ヴィンヤサヨガで行う太陽礼拝は、日本のヨガインストラクターのほとんどが持っている資格であるRYT200(全米ヨガアライアンス200時間)にも組み込まれており、ヨガを行う方は必ず行うポーズといえるでしょう。
ヴィンヤサヨガの効果
絶え間なく動くヴィンヤサヨガには以下のような効果があります。
- 呼吸を意識することで自然と肺活量が鍛えられる
- 普段行わない動きをするため、柔軟性・バランス力があがる
- 全身運動のため、全身むらなく鍛えられる
- 心拍を上げ、汗をかくことで、新陳代謝・デトックス効果がある
- 自分自身にフォーカスし意識を内側に向けることでストレス解消になる
このようにヴィンヤサヨガを行う事で、さまざまな効果やメリットがあります。
ヴィンヤサヨガはどんな人におすすめ?
- ヨガ初心者
- ヨガの基本ポーズを一通りやってみたい方
- 動くフローヨガが好きな方
- バランス感覚、柔軟性、筋力を身につけたい方
ヴィンヤサヨガはポーズの流れで片足を上げたりバランスを取るポーズもあります。そのためバランス力を強化したり、柔軟性を高めたい方にもおすすめです。
呼吸に合わせて動き続けることが、最初は難しく感じるかもしれませんが、繰り返しポーズを行うことで感覚がつかめてくるのも事実です。ほとんどのクラスで初級からスタートしますので、全くのヨガ初心者でも安心してクラスを受けることができます。
ヴィンヤサヨガが向いていない人
前述の通りヴィンヤサヨガは絶えず動きます。そのため、向いていない人もいます。
- ポーズの一つ一つをゆっくりじっくりと行いたい
- 身体に不調がある
ヴィンヤサヨガは、ポーズからポーズへの動きや流れを楽しむヨガです。方向転換やバランス移動も多いので、手足や首、腰に不調がある方はひねって転倒するなど、思わぬケガをする可能性もあります。このような方にはゆっくりじっくり行うヨガである、陰ヨガや、ビクラムヨガなどをおすすめします。
ヴィンヤサヨガのポーズ・シークエンスをご紹介
ヴィンヤサヨガで必ず行う太陽礼拝。太陽礼拝で行うポーズも指導者によって差がありますが、定番の2つの太陽礼拝を紹介します。
太陽礼拝A|スーリヤ・ナマスカーラA
- タダーサナ(山のポーズ)
- ウールドヴァ・ハスターサナ(両手を上に伸ばすポーズ)
- ウッターナーサナ(前屈)
- アルダ・ウッターナーサナ(半分の前屈)
- クンバカーサナ(板のポーズ)
- チャトランガ・ダンダアーサナ(四肢で支える杖のポーズ)
- ウルドワ・ムカ・シュバナーサナ(上向きの犬のポーズ)
- アド・ムカ・シュバーナーサナ(下向きの犬のポーズ)
- アルダ・ウッターナーサナ(半分の前屈)
- ウッターナーサナ(前屈)
- ウールドヴァ・ハスターサナ(両手を上に伸ばすポーズ)
- タダーサナ(山のポーズ)
上記の動きを呼吸に合わせて数回繰り返します。6の四肢で支える杖のポーズの際に膝を床につけたり、8の上向きの犬のポーズでは肘を曲げるなど、初心者用のオプションがあるので、どのレベルの方も行えます。
太陽礼拝B|スーリヤ・ナマスカーラB
太陽礼拝Aに、下記2ポーズが加わります。
- ウッカタナーサナ (椅子のポーズ)
- ヴィーラバッドナーサナ1 (戦士のポーズ1)
太陽礼拝Bでは、山のポーズのあとに、椅子のポーズを行い更に太ももを強化します。また、戦士のポーズは左右両方行います。そのため、太陽礼拝AよりもBのほうが一連の動きが長くなり、必然的に運動量も増えます。
まずは太陽礼拝Aを行い、マスターすると次のステップの太陽礼拝Bを行うクラスも多いようです。
その他のポーズ
太陽礼拝のあとには、そのままの流れでポーズを進めていきます。代表的なポーズには以下があります。
- エーカパーダ・アド・ムカ・シュバーナーサナ (片足を上げた下向きの犬のポーズ)
- ヴィーラバッドナーサナⅡ (戦士のポーズⅡ)
- アルダチャンドラーサナ (半月のポーズ)
- ウッティタ・パール・シュヴァコナーサナ (サイドアングルポーズ)
- ブジャンガーサナ (コブラのポーズ)
- アルダ・マツエンドラーサナ (半分の魚の王様のポーズ)
さまざまな立位のポーズから体側を伸ばすポーズ、ねじりのポーズ、後屈などを行い、シャバーサナにて終了する流れがほとんどです。各ポーズの間に太陽礼拝が入るクラスも多くあります。
まとめ
今回はヴィンヤサヨガについて紹介しました。ヴィンヤサヨガでは太陽礼拝メインでヨガを行うため、はじめてヴィンヤサヨガを体験した人は、動きの速さについていけないこともあるかもしれません。
太陽礼拝は3〜5回ほど同じ動きを繰り返します。最初は見様見真似ですが、太陽礼拝を繰り返すうちに、先生の言葉や自分の呼吸に合わせて動けるようになってきます。太陽礼拝は全身を使いますので、まず太陽礼拝ができるようになると、その後のヴィンヤサクラスの流れるシークエンスも動けるようになり、ますます楽しくなってくるでしょう。
ヨガの基本中の基本ともいえるヴィンヤサヨガは、ほとんどのヨガスタジオで取り入れられています。ぜひ試してみてくださいね。
ヨガインストラクター。2015年友達に誘われてヨガを行ったことをきっかけに、ヨガの魅力に取りつかれ、毎日ヨガスタジオに通うように。インド人師匠の勧めで、メキシコで開催された2か月間にも及ぶヨガティーチャートレーニングに参加、2017年ビクラムヨガ講師の資格を取得。2018年バリ島にて、バレエヨガ・ピラティスの資格を取得。現在は同じくヨガ講師の夫、3人の子供たちとインドネシアバリ島在住。