美顔効果がバツグンなヨガのライオンのポーズ。おもいっきり舌をつき出すお顔になるため、スタジオレッスンでは恥ずかしさから、うまくできないこともあるのではないでしょうか？自分だけの空間でできる、オンラインレッスンの普及に伴い、グッと身近になりましたね。
今回は、ライオンのポーズのやり方とその効果、ライオンのポーズを楽しむコツをご紹介します。
ヨガのライオンのポーズとは
ライオンのポーズは、サンスクリット語で「シンハアーサナ」、シンハ＝ライオンという意味で、舌を突き出し、ライオンが吠えるように「ハー」と息を吐きだすポーズです。数あるヨガのポーズの中でも、お顔まわりを大きく動かす、貴重なポーズのひとつです。
ライオンのポーズのやり方
では、ライオンのポーズのやり方を見ていきましょう。
土台をつくる
ライオンのポーズでは、正座のような姿勢になりますが、安定させるためにはいくつかポイントがあります。正座の状態から、手を前に着き、体を前にかたむけ、おしりを浮かせます。左足が下になるように足首をクロスし、尾骨を右かかとの上にのせ、背筋を伸ばしましょう。
両手をセット
両手の指を開き、掌を下向きにしてひざの上におき、ゆっくりとひざを押して、みぞおちを上に引き上げます。肩の力は抜きましょう。首の骨は、背骨の延長線上におき、ゆっくりと呼吸を通して。
舌を出し、目線はみけんに
大きく口を開け、アゴを目指して舌を突きだします。両目を大きく開き、目線は身体の内側からみけんを見ているイメージで、上におきましょう。
のどから吠える！
のどの奥から「ハー」、と吠えるように息を吐き出して。3呼吸程とったら、目線をもどし、舌をしまって、足をいれかえて、もう一度くり返します。
ライオンのポーズの効果
顔を大きく動かすライオンのポーズ。外見からの動きは小さくても、体の中では多くの筋肉が頑張っているため、たくさんの良い効果が期待できます。
美顔効果
ひとつめは、女性にうれしい美顔効果。ライオンのポーズでよく引き締められる筋肉のひとつが、広頚筋です。広頚筋は、口をあけるときなどに使われる筋肉ですが、老化や衰えにより首にしわやたるみができます。
口を大きく開け、舌を突き出すことで広頚筋がひきしまり、若々しいスッキリとしたフェイスラインをキープすることができるのです。また、お顔まわりの緊張がとけて、表情がゆたかになるため、自然なやさしい笑顔でいることができますよ。
ストレス解消
ライオンのポーズでは、「ハー！」と強く息を吐き出します。深く吐くと、吸う呼吸がふんわり自然に胸のなかに入ってくるため、呼吸が深まりやすくなります。リラックスしたいときには深呼吸がよい、とよく聞きますが、むやみに大きく呼吸をしても緊張はとれません。
リラックスするためには、自律神経のひとつ、副交感神経を優位にする必要があるため、①息を全部吐ききる、②頑張らずに、自然に気持ちよく吸う、という深呼吸が向いています。ライオンのポーズは、息を吐くことで呼吸を深めていくポーズのため、リラックス効果がバツグンなのです。また、首まわりがリラックスすることで、サラサラとした唾液がでるようになるため、口臭の予防も期待できます。
眼精疲労の回復
スマートフォンやパソコンを見る時間が長く、眼精疲労になやむ人は年々増え続けていますが、そんな人におすすめなのが、ライオンのポーズです。
両目をみけんの一点によせる、日常生活ではあまりしない動きをすることで目のまわりの筋肉がほぐれ、更に、ライオンのポーズは副交感神経を優位にし、体全体をリラックスさせてくれるため、睡眠の質もアップします。質のよい睡眠をしっかりとって、眼精疲労を撃退しましょう。
ライオンのポーズを楽しむコツ
次に、ライオンのポーズを楽しむコツをご紹介します。ライオンのポーズに限らず、ヨガのポーズは痛みや違和感を我慢し、ムリに行うものではありません。ひざや手首に痛みを感じるときは、必要なストレッチや、楽な座り方を取り入れて、ムリのないように行いましょう。
ひざが痛くない姿勢で行う
ライオンのポーズでは、ひざを床に着く姿勢であるため、ひざが痛いと感じる場合があります。床の固さが原因の場合は、ヨガマットを折りたたみ2重にしたり、ひざの下にタオルを敷いたりしてみましょう。
また、ひざを深く曲げること自体がつらい場合は、椅子に座ってもかまいません。ムリな姿勢は体を緊張させ、呼吸を浅くします。リラックスできる体制で、深く呼吸をとることを優先し、気持ちよく行いましょう。
手首をよくストレッチしておく
準備として欠かせないのが、手首のストレッチです。手首は、日常生活でもたくさん使わざるを得ない関節なので、一度痛めてしまうと治りにくいのが特徴です。
ライオンのポーズでは、両手でひざをしっかりと押し、状態をキープするので、両手首をていねいにストレッチしておきましょう。
手首ストレッチ
恥ずかしがらずに、おもいっきりやる！
最後に、恥ずかしがらずにおもいっきりやってみましょう。舌先を、あごにつけるぞ！という気持ちで、舌を突き、目も最大限に大きく開いてみけんを見つめます。ライオンのポーズは、自宅でもトライしやすいポーズですので、恥ずかしい場合は1人きりの時を見計らって、やってみましょう。
ライオンのポーズが習慣化すると、顔の緊張や、固まっている筋肉に気が付きやすくなるため、フェイスラインを整えるためのセルフメンテナンスができるようになりますよ。
まとめ
女性にうれしい美顔効果、忙しい現代人に必要な、眼精疲労の回復まで期待できるライオンのポーズ。普段あまり使わないお顔まわりの筋肉がよく動くことで、明るく、ハツラツとした表情をとりもどすことができます。
ストレスを解消し、睡眠の質も高めてくれるため、寝つきが悪い、という方にもとてもおすすめです。初心者の方でも取りくみやすいポーズですので、スタジオでは、ちょっと・・・という方は、ぜひおうちでトライしてみてください。
東京都を中心に活動するIHTA認定ヨガインストラクター。会社員としての経験を持ち、自身の健康を意識することからヨガを始める。身体だけでなく、心も健康にするヨガの魅力を知り、この魅力を広く伝えたいという思いからヨガインストラクターに転身。マインドを明るくするような朝ヨガ・リフレッシュ効果の高いフロー感のあるヨガを得意とする。
