女性人気がとても高いヨガですが、「ヨガって生理中でもやっていいの?」と悩んだことはありませんか?生理中のヨガは、注意すべきポイントをおさえておけば、心と身体に良い効果をたくさん得ることができます。
本記事では、生理中のヨガで得られる効果、気をつけたいポイント、生理中でもできる簡単ヨガポーズをご紹介します。
生理中にヨガをやってもいいの?
むりをしないかぎり、生理中にヨガをすることはまったく問題ありません。ヨガは、血行を促し、ホルモンバランスを整えるため、生理中にもヨガをした方が、体調がよいと感じる方はたくさんいます。
ただし、貧血や生理痛を伴うときや、気分が乗らないときは、むりをせずにお休みしましょう。
イライラを解消
ヨガはホルモンバランスを整えるため、生理中のイライラ撃退にとても効果があります。生理中にイライラする原因のひとつは、ホルモンバランスの急激な変化です。女性ホルモンの分泌は脳の視床下部という器官でコントロールされていますが、生理によるホルモンバランスの急激な変化は、脳を疲労させるため、余裕がなくなり、少しのことでイライラしてしまいます。
ヨガは、深い呼吸を通し、自律神経のバランスを整えますが、この自律神経を制御しているのも、女性ホルモンの司令塔である視床下部です。同じ器官に依存している自律神経と女性ホルモンは、お互いに影響しやすく、自律神経が整うと、ホルモンバランスも連動して整うことがわかっています。ヨガを継続することで、生理中でも心をおだやかに保ち、やさしい自分でいることができるのです。
生理痛をやわらげる
生理痛の原因のひとつに、「冷え」がありますが、ヨガで血行を促し、子宮周りを温めることで、痛みをやわらげることができます。生理中は、経血を身体の外に出すために、子宮を収縮させるホルモン(プロスタグランジン)が分泌されますが、このホルモンが多すぎると、子宮が過度に収縮し、強い痛みを感じるのです。
身体が冷えていると、血液の流れが悪くなり、子宮内にプロスタグランジンが溜まりやすくなるため、痛みが増すといわれています。ヨガで身体を温め、血行の流れをよくすることで、適量のプロスタグランジンが子宮を収縮させ、激しい痛みをおさえることができます。
生理中はダメなポーズと注意点
生理中のヨガは良い効果がたくさんありますが、むりをしないために避けるべきポーズと、注意点をご紹介します。
痛い!は身体がお休みしたいサイン
一番大切なのは、むりをしないこと。「痛い!つらい!」は身体がお休みしたいサインです。ヨガを頑張りたい気持ちはたいせつですが、自分をよく観察して、敏感に変化を感じ、自分にうそをつかず、必要なことを与えてあげるのも、ヨガの練習です。
レッスンを1回休んだからといって、あせる必要はありません。そんなときは、レッスンを休んだからこそできるヨガの練習だと思って、割り切りましょう。
ねじりのポーズは軽めに
ヨガは、上下左右前後、様々な方向に身体を動かしますが、そのなかに生理中に避けるべき動きがふたつあります。ひとつは、強いねじりのポーズです。ヨガのねじりは、主に胸椎(ろっ骨付近の背骨)をねじりますが、強いねじりは腰椎(腰付近の背骨)まで影響するため、下腹部を刺激します。
この刺激が、生理痛が悪化させる可能性があるため、生理中は避けるようにしましょう。レッスン中に強いねじりのポーズがでてきたら、胸から軽くねじる程度におさえることで、むりなくポーズをとることができます。
逆立ち・逆転のポーズは避けよう
ふたつ目は、心臓が頭より下にくる逆転のポーズです。生理中の身体は、経血を体外に排出しようとしているため、その自然の流れに逆らう逆転のポーズ、例えばシルシャーサナ(頭立のポーズ)やアド・ムカ・シュヴァーナーサナ(下向きの犬のポーズ)は、身体に負担がかかります。
生理中のレッスンで逆転のポーズが出てきたときは、バーラーサナ(チャイルドポーズ)でお休みしましょう。
生理中でもむりせずできる、簡単ヨガポーズ
では、生理中でもできる、簡単なヨガポーズを4つご紹介します。ひとつひとつのポーズも、もちろん効果はありますが、余裕のあるときは4つのポーズを連続でおこなうと、身体をバランスよく整えることができるでしょう。
バッダコナーサナ(がっせきのポーズ)
カポターサナ~アレンジVer~(やさしい鳩のポーズ)
アンジャネアーサナ(三日月のポーズ)
バーラ・アーサナ(チャイルドポーズ)
まとめ
生理中でもポイントをおさえることで、心と身体を整えてくれるヨガ。つらい生理痛は、冷えやホルモンバランスの乱れが原因かもしれません。むりのないヨガを取り入れて、健康的な生理へと整えていきましょう。
東京都を中心に活動するIHTA認定ヨガインストラクター。会社員としての経験を持ち、自身の健康を意識することからヨガを始める。身体だけでなく、心も健康にするヨガの魅力を知り、この魅力を広く伝えたいという思いからヨガインストラクターに転身。マインドを明るくするような朝ヨガ・リフレッシュ効果の高いフロー感のあるヨガを得意とする。